〈帰国子女体験記:鈴木萌さん〉その3:アメリカの小学校生活〜通常クラス編


毎朝学校に着いたらまずすることは、朝の放送を聞き、ランチ申請をすることです。”Good morning. Today is Tuesday, September 19, 1995. LunchA, Macroni & Cheese, B, spinatch…, C, plain pizza. Have a nice day.” のような放送です。

ローズヒル小学校ではAランチ、Bランチ、Cランチがありました。AとBは日替わりでCは長方形のチーズピザ。担任のスミス先生が”DId you bring your lunch?”と聞いていたのはこのためでした。お弁当持参しているときは申請しません。

ランチ申請が終わったら朝学習です。先生が後ろの黒板に正しくない文章や算数の解答を書いてみんなで間違い探しをしました。国語で簡単な文法やスペリングなどの間違いを見つけます。先生はあえて綴りを間違えて書いたり、he go to schoolなどをhe goes に直したり、コンマやピリオドの位置を正したり、、楽しく文法やスペリングを学べました。

興味のある新聞記事を切り取ってきて、みんなの前で紹介することもありました。内容はほとんどわからなかったのが残念です。ただ、思い返してみると、内容を議論するというよりは、新聞を読ませる訓練がメインで、たまたま議論に発展することもありました。ネイティブの子供でもスラスラ読める子はまれで、アクセントや発音を直されたりすることもよくありました。

初めて英語で聞いたジョークで大笑いできたときのこともはっきり覚えています。理科の授業で、それぞれ自分の手首に指をあてて1分間の脈拍を計ってみましょう、という内容でした。1分後、自分の脈が何回だったのかを答えていくのですが、”80!” “68!”などの答えの中、クラスメイトのZachが ”zero!” と答えたのです。クラス中大爆笑で、私も初めて聞いた瞬間に理解できて大爆笑したのです。

ランチタイムはカフェテリアに移動します。自分でランチを選べると知るのは数ヶ月後で、それまでは先生が勝手にいつもAランチにしてくれていました。自分で選び始めてからは毎日Cランチ!チーズピザとマッシュポテトとチョコレートミルクばかり選んでいました。

牛乳も3種類選べて、普通の牛乳、ローファットミルク、チョコレートミルクがあり驚きました。6年生で体型を気にしだす女子たちはローファットを飲んでいました。生徒一人一人に学校内で使うクレジットカードが渡されていて、ランチを買う時はそのカードをスキャンして親に請求がいくシステムでした。給食当番はありません。掃除もありませんでした。

音楽の授業のときに、「さくらさくら」を習いました。先生がモユルの国の曲です、とみんなに紹介してくれたのです。オーストラリアのWaltzing Matildaという曲や、フットボールがテーマのMr. Touchdown, U.S.A.をみんなで歌ったのを覚えています。

社会の授業では、それぞれ興味を持っている国について調べて針金ハンガーにつるしモビールを作り、発表する学習がありました。まずは色ペンや色紙を使って国旗を作ります。私は赤い紙を丸く切って、白い紙に貼るだけ、これほど簡単な国旗は世界中どこにもないだろう!とたかをくくっていたのですが、クラスメイトのリビア人Muhamedが’I’m done.’と一番に国旗作りを終えました。リビアは緑一色の国旗ということをクラスメイト全員が学んだ瞬間でした。

日本の小学校でも女子たちがよくする「お手紙交換」よく友達のLeahとやっていました。リアは漢字に興味があったようで、ある日、”Moyuru please write me”と書かれた紙切れを渡されました。そこには拙い「雨」「雪」「雷」「霙」「雲」など「雨」系の漢字がたくさん書かれていました。

読めない漢字もあって、おもしろく、感激もしました。日本の小学校ではお手紙を可愛く折って返信いたなあと思い出し、紙切れで折り紙をしてお返事したところ’Neat!’と返ってきました。

毎週月曜日の朝はアメリカ国旗に忠誠を誓う呪文のようなものをみんなで言いました。”i pledge allegiance to the Flag of the United States of America, and to the Republic for which it stands, one nation under God, indivisible, with liberty and justice for all” 私は全くわけがわかっていなかったので、クラスメイトの真似をして覚えていたのですが、中には唱えない子もいて、今思うと彼らはイスラム教徒だったのだとわかりました。現在でもこの忠誠 I pledge allegiance小学校でやっているのでしょうか。



その1「東北の田舎町からアメリカの田舎町へ」を読む
その2「アメリカの小学校生活〜ESLクラス編」を読む

その4「アメリカの小学校生活〜記憶に残ったクラスへ続く
その5「アメリカの小学校生活〜イベント編」を読む
その6「アメリカの小学校生活〜ミドルスクール編」を読む
その7「アメリカの小学校生活〜ミドルスクール続編」を読む

鈴木 萌
 
 
 

 

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